寒がりなわたしの彼はすぐにわたしを抱きしめたがるから

ジロッと暖が睨んだ。

「何言ってるの~~~??ぼく、湯たんぽだよ?触らないと柑乃ちゃんのことぽっかぽかにしてあげられないもん」

にひっと佐湯くんは笑い返していたけど。

…え、何この状況?なんかピリついてない??

どーして…

「柑乃~!ママお風呂入るね!!」

階段の下から聞こえた声にビクッと肩が揺れる。

「柑乃~~~!?」

「うんっ、わかった~!」

ドアを開けて顔を出して階段に方に叫んだ。返事はちゃんと返さないと怒られるから。

「それと柑乃!クリスマスツリー出しておいたから飾り付けしといてくれない~?」

クリスマスツリー… 
毎年我が家でももちろん飾ってる、そんなに大きくはないけど電飾付きのピカピカ光るクリスマスツリーは毎年出すのを楽しみにしてて…

「出来るとこまででいっ」

「わかった!飾り付けしとくよママ!!」

バタンッとドアを閉じて暖と佐湯くんの方を見た。

ツリーは買い換えてないけど、飾りは替えたり増やしたりしててそれを好きなようにデコレーションできるのも大好きなクリスマスのイベントの1つなんだ。

今からママがお風呂ってことは…

「一緒にクリスマスツリー飾ろう!」