寒がりなわたしの彼はすぐにわたしを抱きしめたがるから

キャーッて声が聞こえる、今日も校門の前は女の子たちの黄色い声がいっぱいで。

朝からみんなそんなに声出るんだね、すごいね。


でもわたしはというと…



ずっとドッキドキ心臓が鳴ってる…!



「ほら、早く」

手を差し出され、こっちに来いよと言わんばかりに目で訴えかけられ…


この手を、この手に、この手が…


視界に入るたびドキドキしちゃう!!



なんでだろう?



恥ずかしいってず思ってたけどそれは誰かに見られるのが恥ずかしかったからで、でも今は他の人のことなんか考えてない。


考えられないくらい暖のことで頭がいっぱいだからー…



「柑乃、行くぞっ」

ぐいっと手を引っ張られ、歩き出した暖に連れられて一緒に歩き出す。

ポカッとあったかくなる体に安心して、だけど少し上を見れば揺れる金色の髪にドキドキして。


体の奥から止まらないドキドキが溢れ出すー…っ