寒がりなわたしの彼はすぐにわたしを抱きしめたがるから

学校を飛び出した、勢いよく。

マフラーを口元まで上げる、走れば走るほど息が上がるからぜぇぜぇ苦しくなるぐらいがちょうどいい。
走って焦って急いで息を切らして、そしたらびゅぅっと冷たい風が吹く中でもあったかくなるからー…

「って全然寒い!何コレずっと寒い!!」

うわ~~~~~~~っ 

とにかく走ればどうにかなるかと思ったのに全然どうにもならない~!寒い!!!

顔の半分を隠すくらいぐるぐるにしたマフラーに手袋、耳当て、タイツはもちろん肌をなるべく出さないように全身覆って来たけどこれじゃ足りない。

走っても走ってもあったかくならない。

顔はしょうがないとして、他に肌は出てないし…だけど手袋してても手は冷たいし足もタイツじゃダメだったかも、レギンスのがよかったかな!?

なんでよりによって忘れちゃったんだろ…!

「やば、手のひらジンジンして来た…」

また走り出した、早く、早く…!
早く家に帰らないとこのままだとやばい…っ 


体中じんましんが出ちゃう…!!!


「…っ」