寒がりなわたしの彼はすぐにわたしを抱きしめたがるから

なんでもっと力入れてるの!?さっきより離す気ないよね!?

「いつも一緒に学校行ってんじゃん」

「えぇ!?」

「授業中もずっとそばにいるだろ」

そんな…
急にさみしそうな顔されても、そんなこと言われても…

「それはカイロの姿だから!今はダメ、…だよっ」

それはできないよ、急に知らない男の子連れて来たとかわたしが怒られちゃう。

「でも、柑乃はいいわけ?」

「え…」

「俺がいなくても」

「それは…」

ドクンッと脈を打つ、わかんないけど心のずーっとずっと奥がぎゅって小さく鳴ったみたいに。

あったかい暖の手がわたしの心臓をポカッてさせるから。

「学校の中は寒くないから大丈夫!」