寒がりなわたしの彼はすぐにわたしを抱きしめたがるから

上を向いたらふって笑って、そんな表情にわたしの頬は少しだけ熱くなって。

こんな寒い中、こんなにポカポカすることなんて絶対ないのに。
  

さすが充電式カイロだね。


…いや、カイロとチョコレートミルク飲みに来てるってどーなの?

もう受け止めていい感じなの??

でも…

「なんだよ?」

「な、なんでもないですっ」

いつものわたしなら考えられないから、こうして普通にいられないもん。体もかゆくないし、頭も痛くないなんてありえないことだもん。

だから…


暖はきっとカイロなんだ。

わたしの大事な充電式カイロ…なんだよね?


繋いだままの手はちょっと緊張するけど!男の子と手なんか繋いだことないし!

カイロだけどめちゃくちゃ男の子なんだもん…!!

手のひら大きすぎる!

「じゃ、次は?」

「次!?まだ行ってもいいの!?」

「いいけど」

「ほんとに!?」

もう終わりかと思ってた、それぐらい満足しちゃって。

まだいいんだ…

でもどうしよ、急に言われたらどこ行けばいいのか…!

迷う…!!

たくさんあったけど、どこも行けっこないって諦めて来たからいざッとなったら全然浮かんで来ない…

あとどこだっけ?
どこへ行きたかったんだっけ!?

えっとー…

「クリスマスツリーは?」