寒がりなわたしの彼はすぐにわたしを抱きしめたがるから

1年後ー…


「柑乃!今日から寒いっていうからカイロ、持って行きなさいよね!」

季節は冬、今年の冬は去年より寒いらしい。

「柑乃の部屋に置いといたから、充電式カイロと湯たんぽ!」

「ママ、ありがとう!」

タタタッと階段を駆け上がる、制服に着替えたしあとはコート着てマフラー巻いて耳当てして…

多すぎる!すること多すぎる!!


あれからー…

暖はもちろん、佐湯くんもいなくなってしまった。
保健室で緋太さんに会うこともなくなって、本当に夢の出来事みたいだなって。


今は…

どこかにいたりするのかな?
いてくれたらいいな、わたしの前には現れなくてもどこかで元気にしてくれてたら…


なんてね。


さぁ、学校行くかな~!
今日から寒いって嫌だな~ 

充電式カイロってママ新しいの買ってくれたのかな?
いらなかったんだけどなぁ、もう充電式カイロは…

ガチャッとドアを開ける、自分の部屋のー…

「よぉ、柑乃」