寒がりなわたしの彼はすぐにわたしを抱きしめたがるから

頬に何か当たったと思って見上げるとパラパラと雪が降り始めた。

暖も一緒に空を見てた。


きっと暖といられる時間はもうあまりないと思う。

あと少しだけ、だから少しでも…


「で、あとどこ行くんだ?」

「え?」

「あるんだろ、行きたいところ」


今日だけでも、一緒にいさせてくださいサンタさん。


「うん!」


いい子でいるから、お願いします…!


一緒に駅前で飾られてるクリスマスオブジェと写真を撮って、クリスマスマーケットをブラブラして、気付けば雪が積もり始めた。


だけど寒くないよ、あったかい…

だって暖がいるから、手をつないでくれてるから。


“柑乃、絶対手離すなよ!”

離したくないよ、この手を。


「そろそろじゃねぇの?」

でも永遠なんてないもんね。

「うん、そろそろ…始まるかな」

あぁ、さっきまであんなに軽かった足が急に重くなる。

行きたいのに行きたくない、そんな感じ。


だって見てしまったらー…


「柑乃、絶対離さないから」