寒がりなわたしの彼はすぐにわたしを抱きしめたがるから

初めてかもしれない、クリスマスに外で遊んでるとか。

初めてすぎてワクワクしていつもより足が軽い、ついルンッ♬て走り出そうなくらいー…

「おいっ、何してんだ!?」 

「……。」

「ちゃんと前見ろ!」

「…はい」

駅前広場はクリスマスイベントで人がいっぱいだった。

白いひげに青い目をしたサンタさんがいたから気分上がっちゃって駆け寄ろうとしちゃった、んだけどサンタさんしか見てなくて前を通り過ぎようとする人に気付かなかった。

「あぶねぇなぁ、本当」

でも咄嗟に暖が手を引っ張ったから。

「柑乃、絶対手離すなよ!」

指を絡ませて、つないだ手に…

いつもより温度が上がってドキドキする。

「何ニヤニヤしてんだよ」

「えっ、してないし!」

「してただろ、そんなことよりちゃんと歩けよ」

今日は一段と寒いらしい、ニュースでやってた。
今のわたしにはちっともわからないけどふぅーって吐いた息が白かったから寒いんだと思う。

「で、ツリーは…」

「あ、待って待って!先にこっち行きたい!」

ぐいっと暖の手を引っ張ってツリーとは反対方向へ歩き出す。

まだツリーはちょっと早い、まだもう少し…

「あっちの雪だるまんが食べたい!」