寒がりなわたしの彼はすぐにわたしを抱きしめたがるから

「ん~…っ」

にゃむにゃむ…

あーあったかぁい~

いつも朝は寒くて嫌だったんだよね、でも昨日は佐湯くんがいたから気持ちよくて朝もポカポカしてる。おかげでよく眠れたなぁ。

「…ぉい」

あ、声が聞こえる。

佐湯くんの声じゃないね、これは…

「柑乃っ」

暖の声だ。

わたしまだ夢の中にいるんだ。

気持ちよすぎてまだ起きたくないから、夢の中で…


サンタさん、来てくれたんだ。

わたしのお願いきいてくれたんだね、だから今こうして目の前に暖がー…


「柑乃、いつまで寝てんだよ」

「……え?」

パチッと目を開けたら目が合った。

わたしを見る暖の瞳と。

「だ…暖っ!!?」

あわてて起き上がった、びっくりしすぎてドンッて壁に背中をぶつけちゃった。


え、なんでどうして!?


暖が目の前にいるの…っ


「やっぱ夢!?」

「そんなわけねぇーだろ」

「だって暖がっ」

嘘みたいなんだもん、今暖がわたしの前にいるとかわかんない!

もう一度会えると思ってなかったからっ

全然信じられなくて…


「!」