寒がりなわたしの彼はすぐにわたしを抱きしめたがるから

―コンコンッ

「……。」

保健室の前を通りかかった、ここを通らなきゃ家庭科室へ行けないから。

―コンコンッ

「…?」

なんか聞こえるんだけど…

「カンちゃん!何してるの?行くよ」

「え、うん…っ」

立ち止まってしまったわたしを不思議そうな顔でつぐみんが見てる。
マーリーも何事もなかったみたいに通り過ぎたから…

何も聞こえなかったのかな?
え、わたしだけ?気付いたのわたしだけ??

保健室からコンコンッてドアを叩いた音が聞こえたような気がしたんだけど。

おかしな表現だけど保健室の中から、普通はそんなことしないと思う… 


あっ 

と、頭をよぎった。


もしかして…!


「2人とも先行ってて!わたし保健室寄ってくからっ」

「カンちゃんどっか悪いの?あ、だからさっき変だったの!?」

「あー…うん、ちょっとだけ!」

マーリーにそう言われたから違うけどそうゆうことにしちゃった。

「でもちょっとだから授業は出るから!」

だから2人には先に家庭科室へ行ってもらって、見送ってから静かにドアをコンコンッと2回ノックした。

たぶん、さっきのノックはそうだと思う。

わたしを呼んでるみたいにコンコンッって音を出していたから。

ゆっくりドアが開く、そこに立っていたのはー…

「緋太さん…!」