寒がりなわたしの彼はすぐにわたしを抱きしめたがるから

「………液漏れ?」

「違うから!わたし人間だから!!」

バッと暖から手を振り払って結局自分で消毒した。これくらい自分でできるし。

そんなことよりも…


「佐湯くん、何してるの?」


くるっと振り返る、わたしの後ろでキャッキャする佐湯くんの方に…

「ここ柑乃ちゃんの部屋より広いね~!これなぁに?」

「あぁっ触っちゃダメだよ!」

「あ、動いた!」

「それ身長計るやつだから!」

「これは?」

「それは体重!」

「じゃあっ」

周りをキョロキョロしながら次から次へと、ワクワクした表情で置いてあるものに触って…


見るもの全部が新鮮過ぎてはじめてもおつかいみたいになってる!!!


いつもわたしの部屋にいるだけだから知らないものたくさんあるんだろうなぁ、よろこんでてかわいいけどそんな騒ぐようなものはないよ。

「柑乃ちゃん!これお湯がポコポコ言ってる~!飲んでいい?」

「それ加湿器だからダメっ!!」

絆創膏を貼ったおかげですぐに血は止まってた。

あんまり長くここにいたらダメだ、早く帰ろう早く学校から出ないとだ。

「緋太さんありがとうございました!さようなら!」

暖と佐湯くんの手を引いて保健室から出っ…

今誰もいない!?大丈夫かなっ

「柑乃さんっ」

緋太さんに呼ばれて一瞬立ち止まった。

「また…来てくださいね」

……。

寂しげな瞳が少し気になったけど、両手に連れてる2人のことでいっぱいいっぱいで。

「はいっ」

としか答えられなかった。