寒がりなわたしの彼はすぐにわたしを抱きしめたがるから

ホームルームが終わってリュックを背負ったマーリーがやって来た、わたしの指を見て目を丸くしてる。

「すごい血出てるよ、どうしたの?」

「つぐみん…さっき学級だよりもらいそこねて手切っちゃった」

思ったより傷が深かったのか血がたらーって流れて来る。ちょっと痛いし。

「消毒した方がいいよ、バイキン入るとよくないし」

「そうだよね、じゃあちょっと保健室行って…」

あとは帰るだけだったのに、指から流れる血を見たら帰れるわけなくて。
保健室寄って消毒してもらうついでに絆創膏貼ってもらおうかな。

「2人とも先帰っててよ」

「一緒に行く!」

「いいよいいよ、帰り道反対方向だしちょっと切っちゃっただけだから!」

来てくれるって言ったマーリーをなだめて保健室へ向かった。

ちょっとジンジンするけどそんな大したことないし…

でもこの時間って保健の先生いるかな?

職員室かもしれないなぁ、じゃあ保健室は…

「柑乃さん、こんにちは」

「緋太さん!」

「よぉ、柑乃」

「暖!!?」

え、なんで!?なんでいるの!?