低い声で甘い言葉をささやいた未來先輩は、わたしの髪をすくいとって、チュ、とキスをする。
かぁぁっと上がった体温は、絶対、顔だけじゃなくて首までわたしを真っ赤に染め上げたはず。
「えーっ、2人もッスか!?俺だって望羽ちゃんにキュンと来たッスよ!」
「い、犬丸先輩!?」
「うわっ、ちょっと、怪力のイヌめ…!」
うしろにひっぱられたわたしは、未來先輩の腕のなかから、犬丸先輩の腕のなかへと移った。
わたしのお腹に、ぎゅーっと腕を回した犬丸先輩は、耳元から顔をのぞかせて、じっとわたしの目を見つめる。
「好きッス、望羽ちゃん。俺と付き合って欲しいッス」
「えぇぇっ…!?」
わ、わたし!2人の男の人に告白されちゃった!?
ただでさえ初めてのことなのに、こんな変わった状況になるなんて!



