葛谷さんたちが急にしゃべりだした内容が信じられなくて、目を見開きながら3人の先輩を見る。
みんな、どうしたんだろう…?
弓崎さんだって、ぽかんとした顔でみんなを見てる。
特に、葛谷さんを見つめているようだけど。
「ある不良生徒から、歩いてるときにぶつかった栗本にうさ晴らしがしたい、彼女と別れさせろ…と依頼があった」
「俺たち3人で、2人を別れさせるためにいろいろ動いたッス」
「うそをついて、望羽ちゃんを利用して…ね」
未來先輩が悲しそうな目でわたしをちらりと見た。
そんな視線を向けられるとは思わなくて、思わず未來先輩の横顔を見つめてしまう。
もしかして、未來先輩…。
「…なに、それ。うそでしょ…?信じられない、ねぇ、雨蓮さん」
「お前の好きなアイドルと、俺の雰囲気が似てるらしいな。俺の顔、好みなんだろう?だから俺がお前を誘惑した。思ってもいない褒め言葉でな」



