【中】酸いも甘いも、イケメンぞろい。

「…俺が、傷ついた、ッスか?」


「傷ついた…そう言われれば、確かにこれ以上ないほどしっくりきますね」


「傷ついた…傷ついた…そう、かもしれないッス?」


「まったく…俺たちはバカだな。今になってようやく気づくなんて」




 俺の趣味を理解しない周りのほうが、おかしな人間だと思っていたが…なんてことはない。

 おかしいのは、俺のほうだったんだ。

 昔の傷を引きずって、ただの復讐(ふくしゅう)でしかないことを、好きだからやっていることだと勘違いして。


 バカらしくて目も当てられない。




「…僕、望羽ちゃんも同じように傷つけちゃったんですね」


「望羽ちゃん…雨蓮くん、未來くん、望羽ちゃんに謝りに行かないッスか!?」


「謝りに…そう、だな」