【中】酸いも甘いも、イケメンぞろい。



「望羽…ありがとう。俺は幸せ者だな、こんなにやさしい妹がいて。これからも、望羽は俺が守るから」


「えへへ、ありがとう!でも、無理はしないでね。わたし、お兄ちゃんがしたいことをして欲しい」


「無理したことなんてないよ。俺が望羽を守りたくてやってることだから」


「お兄ちゃん…ありがとうっ」




 ぴたっと、お兄ちゃんの腕に顔をくっつけて歩くと、頭をなでられる。

 それから、ほおに触れられた。




「帰ったら、メイクの落とし方調べないとな」


「あ…せっかくかわいくしてもらったのに、くずれちゃったよね」


「どんな望羽もかわいいから大丈夫だよ」


「えへへ…わたし、メイクの仕方、調べてみようかな」


「興味が出たの?だったらまずは、母さんに聞いてみたら?」


「うん、そうするっ!」




 それからは、いつものようにいろんなことを話しながら、2人で家へと帰った。