「うん。俺は、望羽を利用する他の人間なんて、みんないなくなればいいと思ってる」
やさしくわたしを見つめながら、ぶっそうなことを言ったお兄ちゃんにびっくりした。
お兄ちゃんがそんなことを考えてたなんて…。
「最初はね、俺が望羽のまねをして、望羽を利用するやつらから守ろうって思って、いい人の演技を始めたんだ」
「わたしを守る…?」
「俺が先に嫌なこと引き受けちゃえば、望羽はなにもしなくていいでしょ。…望羽も、みんなにやさしい俺が大好きだって言ってくれた」
確かに、お兄ちゃん大好き、とは、子どものころよく言った気がする。
今でもそう思ってるし。
「本当の俺を隠さなきゃって思ったのは、成長して、さっきの考え方を知ってから。俺がみんなを嫌ってるって知ったら、望羽、悲しむでしょ」
「…」
やさしくわたしを見つめながら、ぶっそうなことを言ったお兄ちゃんにびっくりした。
お兄ちゃんがそんなことを考えてたなんて…。
「最初はね、俺が望羽のまねをして、望羽を利用するやつらから守ろうって思って、いい人の演技を始めたんだ」
「わたしを守る…?」
「俺が先に嫌なこと引き受けちゃえば、望羽はなにもしなくていいでしょ。…望羽も、みんなにやさしい俺が大好きだって言ってくれた」
確かに、お兄ちゃん大好き、とは、子どものころよく言った気がする。
今でもそう思ってるし。
「本当の俺を隠さなきゃって思ったのは、成長して、さっきの考え方を知ってから。俺がみんなを嫌ってるって知ったら、望羽、悲しむでしょ」
「…」



