「…うん」
「でも、そんなこと、興味がないから。雨蓮たちに聞かれたことは、なんでも教えてきた」
「それは…悪いこと、だよ」
お兄ちゃんはちらりとわたしを見ると、「うん」とほほえんだ。
お兄ちゃんは、誰にでもやさしい、いい人だと思ってた。
…でも、それは演技だったんだ。
本当は、冷たいところも、悪いところもあって…。
「望羽、覚えてる?保育園でも、小学校でも。みんな、片付けとか掃除は望羽に頼んで、別の場所で遊んでたんだよ」
「え…うん。みんな、遊びたかったんだよね」
きょとんとしてうなずくと、お兄ちゃんは悲しそうな顔をしてほほえむ。
「望羽はそうやって、自分のことをあと回しにして、頼まれたことはなんでも引き受けちゃって…それがつらいとも思わない子だから」
「…?」
「でも、そんなこと、興味がないから。雨蓮たちに聞かれたことは、なんでも教えてきた」
「それは…悪いこと、だよ」
お兄ちゃんはちらりとわたしを見ると、「うん」とほほえんだ。
お兄ちゃんは、誰にでもやさしい、いい人だと思ってた。
…でも、それは演技だったんだ。
本当は、冷たいところも、悪いところもあって…。
「望羽、覚えてる?保育園でも、小学校でも。みんな、片付けとか掃除は望羽に頼んで、別の場所で遊んでたんだよ」
「え…うん。みんな、遊びたかったんだよね」
きょとんとしてうなずくと、お兄ちゃんは悲しそうな顔をしてほほえむ。
「望羽はそうやって、自分のことをあと回しにして、頼まれたことはなんでも引き受けちゃって…それがつらいとも思わない子だから」
「…?」



