【中】酸いも甘いも、イケメンぞろい。



 学校を出て、アスファルトの歩道を歩きながらうつむく。

 いつもはいろんなことを話すのに、今日はお兄ちゃんとの間に沈黙(ちんもく)が落ちていて、そっと口を開いた。




「お兄ちゃんは、どうして“なんでも屋”さんに協力してるの…?」


「…」




 答えてくれない、かな。

 お兄ちゃんのことだから、きっと理由があるんだよね…?




「…悪い意味で、気が合う友だちだったから」


「悪い意味で…?」




 顔を上げると、お兄ちゃんは眉を下げながらほほえんで、視線を落とす。




「俺は…ごめん、望羽(みはね)みたいないい子じゃないんだ。望羽のやさしさを都合よく利用して、損をさせる周りのやつらなんてどうなってもよくて」


「え…」


雨蓮(うれん)たちがどんなことをしてるか、知ってた。俺が聞いたことを教えれば、その相手は痛い目を見るんだろうなって」