あれ、息がしづらい…。
わたし、どうしたらいいんだろう…。
お兄ちゃん…。
くらくら、ぐらぐらとする頭が気持ち悪くて、倒れちゃいそう、なんて思っていたら、うしろからガチャンッと大きな音がした。
「はぁっ、はぁっ…!望羽、やっぱりここに…!」
「チッ…延長はキャンセルか。しかたない」
「あら、茅都先輩、いらっしゃいませ」
「いらっしゃいッス、天衣くん!走ってきたッスか?」
「…おにい、ちゃん…」
お兄ちゃんが、来た…?
ゆっくり振り返ると、こっちへ歩いてきていたお兄ちゃんと目が合う。
「望羽、かわいい…ハッ、じゃなくてどうしたの、顔色が悪いよ!?」



