【中】酸いも甘いも、イケメンぞろい。



「望羽ちゃん、お昼ご飯教室でしょ?一緒に取りに行くよ」


「あ、はい、ありがとうございます…」


「あの、葛谷さん。お話があるので少しだけ残ってもらえますか?」


「…あぁ」




 あ…。

 未来(みらい)先輩と犬丸(いぬまる)先輩は顔を見合わせて、わたしの手を引いた。




「それじゃあ僕たちは先に行ってますね」


「ゆっくり話していいッスよ!ぜーんぜん、いそぐ必要なんてないッス!」


「え、わっ」




 いい笑顔を浮かべた2人は、冷めた視線を向ける雨蓮さんにかまわず、わたしを廊下(ろうか)に連れ出す。

 そのまま階段のほうへ向かうものだから、わたしは「お、お兄ちゃんを待たないと」と2人を見上げた。




「今日は茅都先輩の邪魔(じゃま)が入って欲しくない気分なんだ。愛の逃避行(とうひこう)、しようよ」