ほおの横で両手を合わせてほほえむ未來先輩に、しっかりうなずいてみせる。
すると、未來先輩の向かいで床に座っていた男の人が立ち上がった。
座っているときも体が大きいと思ったけど、立ち上がると圧倒されちゃうくらい体格がいい。
でも、そんな圧迫感を晴らすように、にぱっとした人懐っこい笑顔を向けられた。
「俺は犬丸藤一ッス!天衣くんと同じ、3年ッスよ。お近づきのしるしに、これあげるッス」
「わ、ありがとうございます、犬丸先輩」
ズボンのポケットから取り出して渡されたのは、スーパーやコンビニでよく売っているクッキー。
…でも、おかしを学校に持ってくるのって、校則違反だったような。
「犬丸先輩!いいひびきッス~!聞いたッスか、先輩ッスよ、先輩!」



