「僕たちも地道にがんばったからね。よく撮れてるでしょ?きみの姿も、きみが春宮さんを写してるスマホの画面も」
「盗撮してるところだけじゃないッス、彼女の下駄箱に写真を入れてるところだって撮ってあるッスよ」
「なっ…!」
「お前に選ばせてやろう。この写真を教師に見せるか、警察に見せるか。あるいは家族に見せるか?まぁ、どれにせよお前の計画はパァだ」
笑っているんだろうな、と分かる雨蓮さんの声にハラハラしながら、こっそりなかの様子をのぞき見る。
雨蓮さんたちと、春宮さんの前の床に散らばった写真の奥に、男の人が1人いて…。
盗撮犯の藤井さんは、頭を抱えてひざをついた。
「どうして、こんなことに…っ。これで、春宮さんと付き合えるはずだったのに…っ!」



