教科書やノートを持ったまま、階段を上がっておどり場から上を見ると、女の人はビクッとおびえた様子を見せた。
「あ、おどろかせてごめんなさい。暗い顔をして上がっていくのが見えて、気になっちゃって…なにかあったんですか?」
「…ううん、なんでもないの。ごめんなさい、別の場所に行くわ」
眉を下げて笑い、階段を下りてくる女の人を見て、わたしは階段を登りながら「あのっ」と声をかける。
「もしかして、なにか困ってることがあるんじゃないですか?わたし、なんでも屋さんのお手伝いをしていて。よかったらお話、聞かせてください」
「なんでも屋…?って、早乙女くんとか、ものすごいイケメンがやってるってうわさの?」
「はい、そうです!2年生の人ですか?」



