「そのとき、わたし…雨蓮さんと、キス…して、そしたら、雨蓮さんのことで頭がいっぱいになって…」
ブォン、と音がしたから目を開けて顔を上げると、お兄ちゃんも未來先輩も犬丸先輩も、みんな雨蓮さんになぐりかかっていた。
雨蓮さんはうしろに下がってよけてたから、無事みたいだけど。
「てめぇ、雨蓮…!」
「望羽ちゃん、それはとつぜんのことにびっくりしちゃっただけだよ」
「そッス、雨蓮くんは女の子をたらしこむのが上手ッスから、ドキドキさせるのはお手の物なんッスよ!」
「そ、そうですか…?」
「うん。強引に望羽ちゃんをドキドキさせて、好きになったって錯覚させただけ。クズ先輩の“いつもの手口”さ」
「おい、お前ら…」
「だまれ雨蓮!一発なぐる、ぜってぇなぐる!望羽に手ぇ出しやがってこの野郎!」



