【中】酸いも甘いも、イケメンぞろい。



 かぁっと赤面しながら、ちらりと、奥にいる雨蓮(うれん)さんを見た。

 それだけで、お兄ちゃんにも、先輩たちにも伝わったらしい。

 パシッと音がしてから、わたしはお兄ちゃんが雨蓮さんになぐりかかって、手のひらで受け止められたことに気づいた。




「ふっ…」


「はぁ!?なんでよりによって一番クズなこの人に!?」


「どうしてッスか、望羽ちゃん!?あれから1回も会ってないのに!」


「雨蓮、お前!望羽になにをした!?」


「わ、わ!あの、ごめんなさい!何日か前に、中武(なかたけ)さんにからまれて、雨蓮さんに助けてもらったことがあって!」




 みんなの反応にあたふたしながら説明すると、みんながそろって「“雨蓮さん”?」と雨蓮さんをにらむ。

 雨蓮さんは涼しい顔をして、わたしと目が合うと妖しくほほえんだ。

 ドキッと、鼓動が速くなるのを感じながら、わたしは視線を落として「そ、その…」と目をつぶる。