お兄ちゃんがひどい暴言を吐くものだから、思いっきりさけんで、眉を下げながらお兄ちゃんを見つめると、お兄ちゃんがハッと、困惑した顔をする。
わたしを想ってくれるのはうれしいけど、先輩たちにひどいことは言って欲しくないよ。
胸がギューッと締めつけられるのを感じていると、不意に“好き”と言ってしまったことに気づいて、あわてて先輩たちのほうを見た。
「あ、今のは違いますからね!?そういう好きじゃなくてっ、人として好きっていうことで…っ!だから今のはお返事とかじゃなくて!」
赤面しながら弁解すると、みんな目を丸くしてわたしを見る。
「…望羽、かわいくないか?」
「かわいいです」
「かわいいッスね」
「望羽がかわいいのは事実だけどお前らがかわいいとか言うな!望羽が汚れる!」
「お、お兄ちゃんまでなに言ってるの!?」



