甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。

「奏葉、本当に好き。愛してる」

「知ってますよ、時哉さんの気持ちダダ漏れですし」

「奏葉は鈍感な所があるから、何度でも言いたくて」

「好きな人の気持ちに鈍感な人なんていませんよ」

私は時哉さんをギュッと抱きしめ返した。


「ねぇ、時哉さん。一つお願いがあるんです」


「何?」


「私たちはきっとこれから喧嘩だってするし、私も寂しくて時哉さんに怒る時があるかもしれない。だから、私も少女漫画のヒロインじゃないってことを分かっていて下さい。普通に嫉妬もします」


「それは普通に見たいし、絶対に可愛いんだけど」


「それと……」


私はもう一回時哉さんを抱きしめる手に力を込めた。





「もう許可なしで触っても良いですよ」




「その奏葉の可愛さは歯止めが効かなくなるんだけど」




時哉さんが私と目を合わせた。

そして、優しく私にキスをする。

一度だけじゃなくて、何度もキスをした。