甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。

でも、あの日みたいに私が何故か怖くて顔を(うつむ)けても震えても、田代くんは止まってくれなくて。



私の髪に触れて……もう驚いて頭が働かなくなる。



その瞬間……






「何やってるの?」






どうやら物事なんて……ある意味タイミングが良いのか、もしくは悪いのか、よく分からないものらしい。

ゆっくりと私が顔を上げると、田代くんの腕を掴んだ時哉さんが立っていた。