甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。

スマホのカレンダーを開くと、水曜日のところに「田代くんと和食」と打ち込まれている。

実はあの日の後に田代くんからも連絡が来た。

「末永、金曜日空いてる? 和食屋に行く日」

その時にはもう時哉さんと約束をした後だった。

「ごめん、金曜日はもう用事が入ってて」

「了解。じゃあ、水曜は?」

「水曜なら大丈夫!」

最近の田代くんは前より少しだけ親しげというか……さらに優しい感じがする。

それにあの日の雰囲気も気になる。

そんなことを考えながら、ぼーっと自分の部屋の中を見ていると時計が目に入る。

「やば、もう七時だ……!」

私は慌てて会社に行く準備を始めた。