甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。

翌日。

「奏葉。久しぶり」

「そんなに久しぶりじゃないですよ、二週間くらいです」

私がそう言うと、時哉さんは「久しぶりに感じるくらい奏葉に会いたかったのかも」と優しく微笑んだ。

そして、何故かしばらく私の顔をじっと見つめている。



「時哉さん、なんですか……?」



「うーん、なんなんだろうね。なんか奏葉の顔を見てるだけで元気が出るから」



時哉さんは相変わらず甘いくせに、やっぱりどこか意地悪で。

「奏葉も俺の顔見たかった?」

「っ! それは……!」

「そっかー、そんなに見たかったか」

「まだ何も言ってないです……!」

そんな会話をしながら、時哉さんに連れられたレストランはどう見ても高級レストランで。