報告の後、宿題や訓練を終えて夕飯を三人で食べた。

 食事の用意はサポート役でもある創士さんが作ってくれるんだけど、すごく美味しいんだよね。

 凄腕のエージェントになるには色々できるようになったほうがいいんだけど、私料理はまともにしたことないなぁ……。
 他の訓練や仕事で忙しかったからそんなヒマなかったけど、せっかくだからこの任務中に少しでも教えてもらっておこうかな?

 凄腕のエージェントになるために必要なことなら、訓練の一環でもあるしね!

 創士さんの手が空いてるときにでも今度たのんでみよう、とひそかに新たな目標を立てた。


 夕食も終えたし、あとはお風呂に入って寝るだけ。
 先に透里が入って、創士さんは自室兼仕事部屋で本部に本日の報告をするから最後に入ると言っていた。

 そのスキを狙って、私は自分の部屋でこっそりある人に電話をかける。

 プルルルル……プルルルル……

 何度か呼び出し音が鳴ってから相手が出た。

『はい! えっと、あやめちゃん? どうしたの?』

 電話越しでもかわいい声に、癒された気分でホッと息をつく。

 そうしてから私はすぐに目的を果たした。