創士さんと話したおかげで、もう透里への恋心に蓋をするのはやめよう! と思ったのはいいけれど……。
私がつきはなしてしまったことでできた距離は、そう簡単に戻せるわけもなく。
なんて言って仲直りすれば良いのか言葉を選んでいるうちに、いつも透里が先にいなくなっちゃう。
いっそ私が透里を好きだってことも全部話して、仕事に支障が出そうだったから近づかないでと言っちゃったんだと言ってあやまればいいのかな?
なんて思うけれど、さすがにまだ好きって気持ちまで伝える勇気はなくて……。
そんな風に悶々としているとき、学園であるウワサが広がりはじめていた。
***
「今度の辰見グループのパーティーで、哩都の後継者としてのお披露目と一緒に婚約者が発表される?」
アイ、マイ、ミチの取り巻き三人に教えてもらったそのウワサに、私は本心から驚きを見せた。
婚約発表があるのは知っているから、情報そのものにじゃない。どうしてその情報がウワサになっちゃってるのかってところだ。
周囲に知らせるとしても、パーティー直前にするって話だったはず。
パーティーまではもう二週間もないけれど、少し早すぎる気がする。
どうして? と考えていると、三人が聞かれてもいないことを次々と話し始めた。
私がつきはなしてしまったことでできた距離は、そう簡単に戻せるわけもなく。
なんて言って仲直りすれば良いのか言葉を選んでいるうちに、いつも透里が先にいなくなっちゃう。
いっそ私が透里を好きだってことも全部話して、仕事に支障が出そうだったから近づかないでと言っちゃったんだと言ってあやまればいいのかな?
なんて思うけれど、さすがにまだ好きって気持ちまで伝える勇気はなくて……。
そんな風に悶々としているとき、学園であるウワサが広がりはじめていた。
***
「今度の辰見グループのパーティーで、哩都の後継者としてのお披露目と一緒に婚約者が発表される?」
アイ、マイ、ミチの取り巻き三人に教えてもらったそのウワサに、私は本心から驚きを見せた。
婚約発表があるのは知っているから、情報そのものにじゃない。どうしてその情報がウワサになっちゃってるのかってところだ。
周囲に知らせるとしても、パーティー直前にするって話だったはず。
パーティーまではもう二週間もないけれど、少し早すぎる気がする。
どうして? と考えていると、三人が聞かれてもいないことを次々と話し始めた。