「透里さ、あやめ以外に笑顔を見せることないんだぞ?」
「え? まさか、そんなことは……」
あるはずない、と続けようとして黙る。
そういえば、透里が他の人と話して笑っていたのを見たことあったっけ?
記憶を探ってみるけれど、なかなか見つからない。
いや、さすがに笑うことくらいあったはず……。
まさかまったくないなんてことはないだろう、って細かく思い出そうとする私に、創士さんはあきれのため息をついた。
「まさか本当に気づいてなかったとは……とにかく、それくらい透里にとってあやめは大事な存在になってるってことだよ」
「そう、ですか……?」
創士さんは断言するけれど、私はそこまで自信を持てない。
大事な幼なじみくらいには思ってもらえているかもしれないけれど、それ以上の存在になれるかどうか……。
でも、透里のそばに他の人がいるのはイヤ。それだけはハッキリとわかった。
そんな私の気持ちを後押しするように、創士さんは力強くうなずく。
「そうだよ、だから透里のことはあやめに頼む。悩む必要なんかない、あやめは自分の気持ちに正直になっていいんだ。あやめならいざというときは演技で乗り切れるしな」
その演技ができなくなってたから困っていたんだけれど……と言いかけて止めた。
「え? まさか、そんなことは……」
あるはずない、と続けようとして黙る。
そういえば、透里が他の人と話して笑っていたのを見たことあったっけ?
記憶を探ってみるけれど、なかなか見つからない。
いや、さすがに笑うことくらいあったはず……。
まさかまったくないなんてことはないだろう、って細かく思い出そうとする私に、創士さんはあきれのため息をついた。
「まさか本当に気づいてなかったとは……とにかく、それくらい透里にとってあやめは大事な存在になってるってことだよ」
「そう、ですか……?」
創士さんは断言するけれど、私はそこまで自信を持てない。
大事な幼なじみくらいには思ってもらえているかもしれないけれど、それ以上の存在になれるかどうか……。
でも、透里のそばに他の人がいるのはイヤ。それだけはハッキリとわかった。
そんな私の気持ちを後押しするように、創士さんは力強くうなずく。
「そうだよ、だから透里のことはあやめに頼む。悩む必要なんかない、あやめは自分の気持ちに正直になっていいんだ。あやめならいざというときは演技で乗り切れるしな」
その演技ができなくなってたから困っていたんだけれど……と言いかけて止めた。



