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教室に入ると、同じクラスであるはずの辰見くんと一叶ちゃんはいなかった。
どこにいるのかは知らないけれど、さっきの様子だと一緒にいるんだと思う。
それに、護衛としての仕事は自由の利く透里の役目でもある。今の私は周囲の様子を知るための情報収集にいそしむべきだ。
一叶ちゃんと辰見くんと同じクラスだからこそ、二人がいないときにどんなウワサが話されているのか知ることができるしね。
そう思って聞き耳を立てながら授業の準備をしていると、数人の女子が私に近づいてきた。
「あやめさん、おはようございます!」
「さっきの校門でのやり取り見てました」
「津嶋さんって本当に図々しいですよね!」
あいさつもそこそこに一叶ちゃんの悪口を話しはじめたのは、昨日も私に話しかけてきた三人、アイ、マイ、ミチだった。
私と友だちになりたいっていうより、辰見くんの従姉妹でお金持ちと思われる私を持ち上げて、甘い汁を吸いたいタイプ?
ついでに、気に食わない人をこき下ろして一緒にいじめようって感じの子たちかな。
物語で言うと、悪役によくいる取り巻きみたいな感じなのかも。
悪役を演じたとしても、そういう取り巻きを作るつもりは無かったからちょっとビックリしたんだよね。
こういう人たちって本当に自分からよってくるんだ、って。
こういう子たちからも情報は得られるから正直助かるけど、もっと楽しいことをすればいいのに、と思わずにはいられない。
私が何かを言うスキも与えず、延々と色んな悪口やグチを話す彼女たちをちょっとだけ心配しながら、私は朝の時間を過ごした。
教室に入ると、同じクラスであるはずの辰見くんと一叶ちゃんはいなかった。
どこにいるのかは知らないけれど、さっきの様子だと一緒にいるんだと思う。
それに、護衛としての仕事は自由の利く透里の役目でもある。今の私は周囲の様子を知るための情報収集にいそしむべきだ。
一叶ちゃんと辰見くんと同じクラスだからこそ、二人がいないときにどんなウワサが話されているのか知ることができるしね。
そう思って聞き耳を立てながら授業の準備をしていると、数人の女子が私に近づいてきた。
「あやめさん、おはようございます!」
「さっきの校門でのやり取り見てました」
「津嶋さんって本当に図々しいですよね!」
あいさつもそこそこに一叶ちゃんの悪口を話しはじめたのは、昨日も私に話しかけてきた三人、アイ、マイ、ミチだった。
私と友だちになりたいっていうより、辰見くんの従姉妹でお金持ちと思われる私を持ち上げて、甘い汁を吸いたいタイプ?
ついでに、気に食わない人をこき下ろして一緒にいじめようって感じの子たちかな。
物語で言うと、悪役によくいる取り巻きみたいな感じなのかも。
悪役を演じたとしても、そういう取り巻きを作るつもりは無かったからちょっとビックリしたんだよね。
こういう人たちって本当に自分からよってくるんだ、って。
こういう子たちからも情報は得られるから正直助かるけど、もっと楽しいことをすればいいのに、と思わずにはいられない。
私が何かを言うスキも与えず、延々と色んな悪口やグチを話す彼女たちをちょっとだけ心配しながら、私は朝の時間を過ごした。



