国一番の大悪女は、今から屋敷の外に出て沢山の人達に愛されにいきます

馬術大会当日。

出場者の名前は、掲示板に張り出されている。

掲示板には人集(ひとだか)りが出来ていた。


「え、マリーナ・サータディアと書かれているわ……! あの大悪女も出場するの?」

「嘘でしょう? 最悪じゃない。大会をめちゃくちゃにするつもりに決まっているわ」

「あんな悪女、出場しなければ良いのに」


皆、口々(くちぐち)に私の悪口を述べていた。

しかし、学園内を歩いていると、ある声が聞こえた。


「ねぇ。でも、あの悪女、まだ噂のような行動をしていることを見たことがないのだれど……それにカートル公爵家の婚約記念パーティーでの出来事も……」

「そんなのまだ本性を誤魔化そうとしているだけに決まっているわ」


通りすがりに(わず)かに聞こえたどこかの噂の声。