少しだけ沈黙が続いた後、しばらくしてクロルが口を開いた。
「マリーナ様、貴方様が護衛騎士の渡したハンカチすら大切にして下さる方だから、私は……」
「クロル……?」
クロルが悔しそうに唇を噛んだかと思うと、何かを堪えるように顔を上げた。
「どうか誰よりも幸せになって下さい。この国一番の悪女などマリーナ様には似合わない」
「マリーナ様が幸せになって下さらないと、私は……いえ、マリーナ様の幸せだけが私の望みなのです」
クロルが傷を手当てを終えると、ガゼボを出ていこうとする。
「クロル!」
「すぐにリーリルを呼んで参ります。カップの破片の片付けもありますから」
いつも通りの仕事の早いクロルのはずなのに、どこかいつもと違う雰囲気がした。
それでも、何故か呼び止めることは出来なくて。
私は飛び散ったカップの破片をただ眺めていた。
そしてその日、私にある一通の手紙が届くことになる。
「マリーナ様、貴方様が護衛騎士の渡したハンカチすら大切にして下さる方だから、私は……」
「クロル……?」
クロルが悔しそうに唇を噛んだかと思うと、何かを堪えるように顔を上げた。
「どうか誰よりも幸せになって下さい。この国一番の悪女などマリーナ様には似合わない」
「マリーナ様が幸せになって下さらないと、私は……いえ、マリーナ様の幸せだけが私の望みなのです」
クロルが傷を手当てを終えると、ガゼボを出ていこうとする。
「クロル!」
「すぐにリーリルを呼んで参ります。カップの破片の片付けもありますから」
いつも通りの仕事の早いクロルのはずなのに、どこかいつもと違う雰囲気がした。
それでも、何故か呼び止めることは出来なくて。
私は飛び散ったカップの破片をただ眺めていた。
そしてその日、私にある一通の手紙が届くことになる。



