「坪倉(つぼくら)、」
「はっ、はい!」
「予選は落合ではなくあなたをステージに上げるから、準備しておきなさい」
「…え…、…はい」
困惑しながらもうなずく女子生徒。
坪倉さんはトロンボーンパートの2年生で、彼女もとても音が伸びやかで期待されている1人だった。
…………はず、された…。
トロンボーンパートのパートリーダーでもある落合先輩が、たったのそんな理由でコンクールメンバーを。
「ひとつになっていた全員の気持ちをこんな空気にさせたのは誰でしょうね。…ではミーティングはこれで終わります」
「…起立、礼!」
「「「ありがとうございました…!!」」」
いつもピシッと揃う号令が、今日だけは落合先輩だけワンテンポ遅かった。
どうしよう。
ねえ、こんなのおかしいって。
撤回する。
頭ぐちゃぐちゃだけど、前言撤回だよ。
あっんの………クソババアめ。



