「……すみません。野球部の応援にもあたしは行きます」
「あなたが所属している部はどこ?」
「…吹奏楽部です」
「そう。それに、コンクールメンバーでもあるのよ」
「……お願いします。吹部に迷惑はかけません。練習にもぜったい参加します」
「迷惑はもうかかってるのよ。揃ってこその合奏でしょ。意味を理解してちょうだい」
どうして落合先輩はそこまで野球部にこだわるんだろう。
たしかに鈴高は野球の強豪校でもあって、過去には甲子園出場歴だってある。
この夏の戦いは、野球部の3年生にとっても最後の夏だ。
落合先輩はここだけはと譲らないようだった。
和久井先生に反論してまでも、野球部の応援に行くつもりらしい。
「どちらが大切なの?これでコンクールメンバーから外されても、あなたは満足?」
「…………、」



