この指導はもしかすると、社会に出たら役立つものなのかなとも思った。
今は厳しすぎて一見するとパワハラにも思えるかもしれない。
でも、強い心が鍛えられるのは確かでもある。
「それで、落合」
「はい」
そんななか、なぜか和久井先生の視線は落合先輩へと向かった。
「部長から聞いたけれど、あなたは野球部の応援に行くつもりなんですって?」
「……はい」
「その日はうちも練習のはずよ。応援へは主に1年と2年、それからOBたちも来てくれるそうだからあなたは練習に来なさい」
野球部……。
落合先輩と野球部になんの関わりがあるんだろうと、わたしの頭は余裕で混乱だ。
応援って……、そうだ。
7月から始まる野球部の試合に同行して行う応援歌を、ずっと後輩たちは練習していた。
もちろんわたしも参加予定で準備していたけれど、わたしは去年と同様、楽器ではなくプラカード係やメガホンを持った応援だろう。



