「なによ…ッ、まさか練習すればメンバーになれるとでも本気で思ってんの!?どうせ1年に抜かされて外されたんでしょ?」
もうどうにでもなれと開き直ったように、わたしを嘲笑ってくる和久井さん。
「ダッサ、あんたなんかメンバーになれるわけないじゃない!!あんな安っいオモチャみたいな楽器で満足してるような初心者のくせにっ、調子乗ってキモいんだよ!!」
「……れよ」
「あたしのお母さんだっていつも言ってたし!金の無駄、馬鹿だってね…!!お母さんだってあんたに期待なんか最初から───」
「黙れっつってんだろ!!!」
「キャア…ッ!!」
押さえられるなかでもそばにあった椅子をおもいっきり蹴った然くん。
吹奏楽部元顧問だった和久井先生の娘は、たったそれだけで悲鳴を上げる。
そこに駆けつけた一浦 遥人。
間一髪で暴れる男子生徒を止めに入った。
「なにしてんだよおまえ」
「なにも知らねえくせに馬鹿にすんじゃねーよ…!!親がやらかして部活から逃げたのはテメーだろーがッ!!
にいなのどこがダサいのかもう1回言ってみろクソ女!!!ふざけんな離せッ、離せって言ってんだろ…ッ!!」
「いい加減にしろ然!!」
「っ、」
「…彼女を大切にしたいなら、この先もずっと一緒にいたいなら落ち着け。和久井、それから皆木も来い。職員室だ」



