「ナイスっ、ニーナ!」
「さーっ!」
11対2という快挙。
どうやらまだまだ身体は鈍っていないようだった。
ふはは。
わたしのスマッシュに何人の女子生徒がしゃがみ込んだことだろう。
「すごいよにいなちゃん…!にいなちゃんって吹部だよね?卓球もできたの!?」
「えへへっ、まあ中学のときに少しだけかじってまして~」
「そうだったんだ…!びっくり!」
唯ちゃんの回転がかかったサーブを受けて球が浮き上がったところを、わたしが一撃で仕留める。
それがわたしたちのダブルスの形だった。
しかし今日は唯ちゃんはバレーボールに回っているため、わたしのシングルスだ。
さすがに運動部の生徒は自分が部活で所属している種目以外のものをと、それがルール。



