「今回の自由曲は難易度最高クラスだ。だが僕は、きみたちに演奏させたいと思ったから一択だった。聴かせてくれよ、最高な音楽を」
「「「はいっ!!!」」」
綾部先生にどんな意図があってその曲を選んだのかは、だれも知らない。
後日さっそく発表された全国大会での自由曲はトロンボーンが味を引き出し、なによりロングトーンが入ったソロがある曲だということ。
わたしに与えられたチャンス以外の何物でもない。
「にいな!」
「わっ、お久しぶりです!」
そしてわたしはこの日、土曜日の部活を休んでまでとある人物と待ち合わせていた。
都市部の大学に通っているということは知っていたから、わたしのほうから向かった次第だ。
「落合先輩…!」
「もー、びっくりしたよー。急に連絡くるんだもん」
「ごめんなさいっ!ソーマ先輩とのイチャイチャ大学ライフを楽しんでるのに…!」
「ふふっ、もちろんいいけどさ」



