「……ごめん…然くん、わたし先生と……遠い間接キスみたいなことしちゃった…」
「……………」
「お、怒ってるよね…?き、きらいに…、なっちゃう……?」
やだ、やだやだ。
許してくれるまで離さない心意気で腕を回しつづけた。
「……こっち」
「わっ…!」
ぐいっと強めに引かれた腕。
公園内のトイレは少し前に改装されたばかりで綺麗だ。
木の匂い漂う裏側にわたしを連れてくると、ダンッ!と、壁に手がつかれる。
「っ…!ほ、本気の壁ドンだ……」
「はい。本気です」
「おおおっ、怒って、る……?」
けれど然くんは微笑んで、わたしの頬を撫でてくるだけ。
「ど、どういう…、気持ち……?」
「…嫉妬で狂いそうです」
「ごごっ、ご、…ごめん………」
たぶんわたしもサッカー部の可愛いマネージャーと然くんが間接キスしていたら、嫉妬で狂うと思う。
責めて、怒って、泣いて、どうしてって言いまくる。



