そこまでハッキリ言うことないのに…。
いじけた顔をすると、なぜか然くんはすごく嬉しそうだった。
「だって先輩はどんなときも可愛いから」
「……うぅ…っ、もっと、ぎゅってして、」
然くんにだけは知られたくないことがあるぶん、然くんにだから言えることも増えた。
「ああもう、ぜんぶ欲しいな…」
つぶやかれて腕のなか、涙だらけの顔を上げると、わたしよりずっとずっと年上だと思ってしまう熱い目で射抜いてくる。
「もちろんいずれは…、いや、近いうち貰います。…そしたらぜったい今以上に可愛くなって、俺のことしか考えられなくなるから」
然くんが想像してるより、だよ。
わたしのなかで然くんは100%になっている。
下がることはもうなくて、これから上がっていくパーセンテージだ。
だから嘘、もうやめよう。



