「…顧問の先生も最悪だよ。わたしのことなんか眼中にもないらしくって」
「…和久井(わくい)先生か。あの人の指導はただのヒステリックなパワハラだと思ってる。俺も極力関わりたくない」
「まって、先生すごい発言してるけど大丈夫…?」
「秘密にしとけよ。…おまえにだから言ったんだぞ」
もう、だからどうしてそういうこと言っちゃうの。
すき、大好きすぎる。
「……先生、ぎゅーってしてくれる?」
「…は?」
「おねがい。前からでも後ろからでもどちらでもオッケーです」
そしたら間違いなく元気が出ます。
元気が出るどころじゃない、
ソッコー復活できる自信があります。
「頬っぺにチューでもいいかな。うん、それがいい。ほら目ぇつむってるから」
「…目は、開けていい」
「えっ、開けながらするの…?ちょっとドキドキするよそれ…!」
「いや、しねえけど」
「しねえいんかい!!」



