あの放課後、先生と初恋。





今でさえサッカー部のマネージャーは可愛いと有名なのに、然くんはまったくなびかないでも有名だった。


本当はね、いつも心配。

わたしにはサッカーの知識は何もないし、然くんの気持ちはマネージャーさんのほうが分かるんじゃないかなって。



「け、喧嘩とかしたらどうする…?これからすれ違ったりすることもあるかもしれないし…、文句言ったりして、わたしのこと嫌になっちゃうかも」


「…それはたぶん、喧嘩じゃないんですよ」


「え…?」


「ちゃんと気持ちを言い合えてることでもあると思うから。喧嘩ってのはお互いを分かろうとしない、ただのワガママや感情のぶつけ合いのことだって俺は教わりました。
俺たちはしっかり話し合って、お互いを理解して、そうやって成長していけばいいって…俺は思います」



すごいなあ…。

どうしてここまでまっすぐで、どうしてここまでヒーローのような考え方をしているんだろう。