あの放課後、先生と初恋。





……………ここで気づくわたしたち、なかなかだ。

然くんは前代未聞な大胆発言をしたと理解して、わたしは大胆行動をしたと今になって。



「あはっ?さすがにベッドはダメだよね…!降りますごめんなさいっ」


「…いや、」


「ぜ、然くん…っ?」



も、上がってきた。


ふたりぶんの体重が乗って凹むかと思いきや、かなり頑丈でしっかりしたベッドとマットらしい。


そして取られた手。

ごろんっと、ふたりして横になった構図の完成だ。



「にいな先輩は俺の…彼女です。俺は彼氏だから……、問題ないはずです」


「そっ、そう…だね、うん」


「俺だって自分の家に女の子を上げたの…、初めてで…」


「わ、わたしも男の子の部屋、初めて…!」



という返事がまた、然くんを男の子にしてしまう。


コツンとやさしくぶつけてきたおでこ。

ゆっくりと指のひとつひとつを確認しながら隙間なく繋がれる手。