あの放課後、先生と初恋。





合宿の疲れはあるかもしれないけれど、こういうときに時間を取らなければお互い部活でゆっくりできないと思うから。

あと、たぶんだけど疲れは吹き飛ぶような気がする。



「どこに行こう!暑いから涼しい場所がいいよね~」


「あ、それならうちに来ませんか…?」


「然くんのお家…?」


「はい、ちょうど日曜だからナオもいるしエアコンも───、いやっ、急に家はダメか…!まずは外からですよね…!」


「………ふふっ。行きたい!」



なんでだろうね。
家って聞くとちょっとだけドキッとするの。

恋人同士になると、それまで気にしなかった何気ないことに緊張するんだ。



「その日までにめちゃくちゃ部屋の掃除しときます」


「あははっ、ちょっと散らかってるくらいが落ち着いてわたしは好きだよ?」


「じゃあ散らかせます」



然くんと話すことはすごく楽しい。

こんな子だったんだって新しい発見がたくさんあって、もっと知りたいって思う。


唯ちゃんも言っていたとおり、わたしは笑顔だ。