「はっ、は…!……先輩、」
然くんの言ったとおりだ。
笑顔より涙のほうが多いね。
この恋は、涙のほうが多いんだね。
「………伝えられた、よ」
「……俺、先輩の嘘はだんだん見抜けるようになってきたんです」
こんな顔じゃ、もう少し部活には戻れそうにない。
伝えられなかった。
伝えることさえ、許されなかった。
「それくらい先輩は一浦先生のことが大好きだったって、俺は知っていますから」
「………っ」
「俺が隠してあげます。だから……おもいっきり泣いていいんだよ」
今日まで先生のことを考える。
優しくしてくれたこと、厳しくしてくれたこと、応援してくれたこと、叱られたこと。
大好きだったなあって考えながら眠って、明日の朝からは。
わたしを見てくれている子に振り向いていけたらいいな。
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